

小論文や国立大の大学受験二次試験の論述問題対策である。答えがひとつの○×式や選択肢式の問題と違って、記述式、論述式の問題では、テーマの把握力、問題解決力、論理展開力など多方面の能力が同時に露見してしまう。そのひとつひとつの側面を切り取って指導していくやり方もあるであろうが、総合的に能力を把握しようとする記述式、論述式のねらいには、なかなか馴染みにくいものかあるようだ。そこで編み出されたのがソキューズである。この方式のねらいはこうである。入試では生徒は出題者の前でいつも被告である。しかも自分の相対的位置づけが分からないままの被告である。相対的位置づけは裁判官である出題者(採点者)のみが知っている。返ってくるのは合否の結果だけだ。ライバルと比較してどこがよくてどこが悪かったのかすら分からない。
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一つの教室(または塾)のなかでは多数の講師が教えています。講師という職業柄、それぞれ強烈な個性を持っています。本部の方針や指導方法を無視して独自の指導をしてしまう講師も少なくおりません。くわえて、個別指導は別として、生徒が講師を選択できることはほとんどありません。そのような状況のなかでどうやったら我が子と相性抜群の講師を見つけられるか。これはほとんど偶然、あるいは「知らぬが仏」とするほかはないでしょう。けれども入塾時に数万から十数万単位の入学金や施設利用費、教材など、もろもろの経費を払わなくてはいけません。塾の規模が大きくなればなるほど、実績があればあるはど、有名であればあるほど、支払う金額は高くなります。ですからかんたんに「合わないから次!」というわけにはいかないのです。
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第一次進学率アップ期の、このような世の中あげての大学・短大志向の高まる中では、大学を希望したけれど入学試験に失敗する受験生か当然数多く出てしまう。その数は、第一次進学率アップ期のスタート時の一九六〇年(昭和三十五年)に約九万名であったものが、一九七〇年(昭和四十五年)約十六万名、ピークの一九七五年(昭和五十年)で約十九万名となり、その後も増えつづける。このことは第二次ベビーブームのピークに向かって、大学定員が横這いのまま十八歳人口が増加していったことと、高卒者の大学志願率が増大していったことの当然の帰結であろう。そして第二次ベビーブームのピークの一九九二年(平成四年)にはついに約三十三万名に達したのである。これらの、大学進学を希望して志をまっとうできなかった人たちの多くは、再挙を期して浪人する。その浪人たちの受け皿として予備校が存在する。したがって予備校の数はこれら大学不合格者の数と時系列的にほぼ比例して増加していった。